アーティクルの送信 | メンバーログイン | 最も人気のライター | 最も人気のアーティクル | 注目記事 | 掲載についてのガイドライン | 利用規約 | カテゴリー| RSS フィード See As RSS
 
メールアドレス
パスワード
 
   
パスワードをお忘れですか?
   新規ユーザー登録


 
viralarticle.comへようこそ!

Articles >> アート&エンタティンメント >> アーティクルを閲覧

著 者: John del apocalypse
 聖女アーデルハイト・フォン・インゴルシュタットの生涯をお話ししましょう。
彼女は以前、べギンでしたが、その後、私たちのエンゲルタール修道院へやって来られました。彼女は、何ごとにおいても修道会の規則を厳格に守り、とりわけ沈黙の行に厳しかったのです。禁じられたいかなる場所でも彼女は、沈黙を破ったことがありませんでした。
 内陣にいるとき、歌っている以外は絶えず、
 「イエズス・キリスト、イエズス・キリスト、・・・・」
 と、咳いているのが聞き取れました。
 他の修道女と一緒のときは、まことに好意に溢れていたのでそばにいる者は皆、彼女に感化されて悔い改めました。
 聖主は、彼女に試練を課されました。彼女は、ハンセン氏(らい)病であると咎(とが)められて一時、修道院を追われましたが、このとき聖主は、こう言われました、
 「人々から追われても悲しんではいけません。私が、自らあなたの家主となるだろう。」
 聖主は、彼女にこの言葉通りになさいました。彼女は、これまでほとんど誰一人として送ったためしのないほど神聖な生活を受け入れました。それからというもの彼女は、エンドウの汁以外は、もはや口にせず、毎日鞭打ちの苦行を行い、朝課まで一睡もせずに過ごされました。
 人が、
 「なぜ朝課の前に一晩起きていて、その後起きていないのですか。」
 と、尋ねられますと、彼女はこう応えました、
 「朝課の前には、主にお仕えする者が一人もいないからです。その後は、たくさんおられますもの。」

 さて、この聖なる生活を、聖主のために、聖主への愛ゆえに、長年送り続けていると、聖主ご自身が彼女に姿を現されて、
 「あなたを永遠の歓びへ連れていこう。」
 と、告げられました。

 彼女にはメヒティルト・クルンプジートという幼な友達がおりましたが、聖主は同じ夜に彼女の枕辺へもおいでになり、こう言われました。
 「私は、あなたの友を連れていくつもりです。」
 朝になって行き合ったとき、二人は互いにそれを伝え合いました。
 そこで、アーデルハイトは、メヒティルトに言いました、
 「あなたは、穢れない魂をおもちなのでしょう。だから、聖主は私に語られたそっくりそのままをあなたにもお話しになったのです。」
 ある夜、二人は、一緒に朝課を唱えておりました。二人ともとても敬虔な気持で唱えていたものですから、一度として眼を上げることもしませんでした。
 不意にアーデルハイトは振り返ると、まじまじとメヒティルトを見つめました。これは、この人にはあるまじきことでした。朝になると、メヒティルトが、尋ねました、
 「なぜ、夜にあんなふうに真剣に私を眺めたのですか。」
 アーデルハイトは応えました、
 「聖主が、確かにそこにおいでだと感じたからです。聖主が、私よりあなたに優しくなさるような気がしたので、あなたをじっと見つめずにはいられなかったのです。」

 この聖なるアーデルハイトは、死を迎えたときにこう言いました、
 「まるで冷たい露に浸されて寝ているようです。」
 彼女は、こよなく優しい甘美(かんび)なる言葉を語りましたので、彼女の枕辺を囲んでいた人々は、皆その言葉に心が燃え立つような気がいたしました。
 それから、彼女は、幼な友達のメヒティルトにそっと、
 「わたしのそばへ近寄ってほしい。」
 と、言いました。そして、熱意を込めて彼女に感謝しました、
 「あなたがして下さったすべての奉仕に感謝します。あなたが私の病にもかかわらず、けっして私を疎んじなかったこと、あのように優しく仕えて下さったことに感謝します。さあ、神に何を望むか言って下さい。聖主は、私に賜物を下さったからです。私が、死に際してお願いすることを何でもお許し下さると、聖主は約束なさいましたから。」
 メヒティルトは応えました、
 「私が、完全な人間(聖人)になれるようお願いして下さい。それ以外のものは、何も望みません。」
 アーデルハイトが言いました、
 「あなたに教えておきますが、あなたはこの修道院で生涯を終えることはないでしょう。修道院長に選ばれ、アウラハの修道院へ行って、そこに葬られるでしょう。」

  時を同じくして、創立者の孫にあたるクーニグント・フォン・アイヒシュテット修道女が、朝課をすませ、内陣を出てこられたました。空は、もう白みかけておりました。そして、助任司祭のミサ聖祭を唱える声が聞こえて参りましたので、彼女はそちらへ行こうとしておりました。聖堂内に降りていく石段の戸口に立って、今では厨房のある広場の方をふと眺めました。
 そこには、一本の大きな美しい菩提樹がありましたが、その葉は一つ残らず明けの明星に変わっておりました。それらの星々は、下へいくほど大きくなり、いちばん下にあるものが何にもまして美しかったのです。木の中ほどまでが、このようでした。それから上にいくにつれて星々は変化し、高くなればなるほど小さくなっておりました。梢(こずえ)のところでは、まるで三日月(みかづき)のようでした。星々は、どれも皆、自力でしっかり枝にしがみついておりました。どれか一つが離れると、別の星がその場所に取って代わりました。やがて、本物の太陽が昇り、その輝きを星々に投げかけると、人知には及ぶべくもない美しい光輝が生じました。
 それで、クーニグントは、助任司祭のミサ聖祭をそのままあとに残し、この木の下に歩み寄りました。彼女は、いちばん内側の大枝に二羽の鳥を見つけました。それは、西方の鳩よりも大型だったのですが、姿形は同じく、鏡のように姿を映せるほど澄みきっており、緑柱石にも似て曇りひとつありませんでした。この幻視(ヴィジョン)は、一時課のための二度目の鐘が鳴るまで続いておりました。
 鐘が鳴るや星々は消え失せ、木は再び元の葉を取り戻しました。われに返り、彼女は一時課に出かけましたが、この壮麗な光景を忘れられなかったのです。その後、ミサ聖祭の奉献文となったとき、一つの声が響いて彼女にこう語りかけました、
 「この光景が、何を意味するか知りたいと思いますか。」
 彼女は応えました、
 「はい、知りたいと思います。」
 「それは、この修道院の創始期において、かつて存在したうちで最も神聖な、しかも最も恩寵豊かな人々がいたことを意味しています。わが聖主は、摂理においてすべてをご存知でおられます。この修道院は、大いなる神の聖寵とともにその時代の半ばに至り、やがて聖寵は、徐々に少なくなっていきますが、この修道院のある限り、常に聖主ご自身が、聖寵を恵まれ、けっしてやむことはありません。とりわけ聖寵をなそうと思し召す人々をいくたりか、ここに置かれるでしょう。この修道院のある限り、常に聖主ご自身が、聖寵に恵まれる人々をここに集められます。あなたが、わたしの言葉を信じることをあなたの証(あかし)としなさい。
 あなたの眼にした二羽の鳩は、この修道院に現におり、まもなくあなたがたのもとを去ろうとする最も聖なる二人の人物を意味しています。」
 ミサ聖祭が終わると、この聖寵もやんでしまいました。
 その後、手仕事に出かけようとしたとき、彼女はアーデルハイト・フォン・インゴルシュタットが、危篤だと聞かされました。彼女の死後、ほどなくして彼女に仕えていた、もうひとりの聖なる人柄の修道女も亡くなられました。


 【 参考文献 】
 中世思想原典集成15「女性の神秘家」
 上智大学中世思想研究所
 /編訳監修:冨原眞弓 (出版:平凡社)

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
  著者:Joanne del apocalypse
  ▼URL「ヴィジョン・幻視」
  http://baramado.info/vision/
  ▼URL「セイントストーリー」
  http://baramado.info/sts/
 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

アーティクルリソース:http://www.viralarticle.com/

 

著者のすべてのアーティクルを読む


 2008年も真夏にサンタがやってきた!あなたが手に入れるものは:無料eラーニングコース本体+OTOオファ―機能を実装した会員制システム、プライヴェートラベルライト、フルマスターリセールライト、ベーシックライト、ブランディング権利付帯ヴァイラルツール群、そしてもっと・・・ 詳細はこちら