英知の正体
今は、簡単に述べるにとどめるが、現生人以後に、何故、敵と味方をはっきりさせなければならない事態が頻発したかということである。
確かに原自我の発達により食料事情は良くななった。原言語と原意識のお陰である。しかし、人口が増えて仲間がいつしか敵になってしまったのである。敵は追い出さなければならない。自分(達)が生きる為には敵は否定されなければならない。その自分(達)とは自分(達)の身体を含むのであり、身体はテリトリー的身体であり、従って、自分達の土地から他人を追い出さなければならいのである。自分達と同じところに住む者と土地とは、自分と同一であるというのが自我の構造である。この原初の自我はテリトリーを含む身体的自我であったのだ。それがだんだんと共同体が小さくなると自我の領域も小さくなり、とうとう身体と精神が分離された近代的自我となったのである。
自我や論理的思考とは広大な海に浮かぶ氷の表面に顔を出している部分であり、水面下にあるのは無意識である。この無意識から意識の原形が生まれ、やがてそれが論理的思考する自我へと進化したのだあった。しかし、もとはいえばそれは混沌スポットから沸き出した妄想だったのである。
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